無料ブログはココログ

amazon

  • PCソフト
  • DVDベストセラー
  • ベストセラー
  • ウィジェット

« 掲載予定告知です。 | トップページ | 中国の色鉛筆 »

2012年9月17日 (月)

傷だらけのハリー

「かわすみさん、走るんだ!」
と言われて、とりあえず走った。
自分が漫画家の先生のところでアシスタントをさせていただいたときの話。
同い年でチーフアシのKさんと一緒に、深夜の街を駅に向けて走った。
電車に乗り遅れると次の電車まで結構待たなきゃいけない、そういうことだったと思う。
それで、駅前の鎖を渡してあるポールを飛び越えようとして、
足をとられて力の限りこけた。
人生においてこれ以上ないってくらい、派手にこけた。
ゴールデンウイーク前だったので、長そでを着ていたはずなのだけど、
両腕が擦過傷でひどいことになっていた。
鞄の中ではテレコが粉砕し、インク瓶が割れて黒い洪水状態。
しかも、
「かわすみさん、ゴメン、今日土曜日だから電車の時間に余裕があった」
という落ちまでついた。

「いやあ、ごめんごめん」
と言いつつ、Kさんはこちらのどじっ子ぶりに大爆笑していた。
こけ方が面白かったと詳細に説明してくれた。
いい人だし、お世話にもなったけれど、
もっと心配してくれよと心から思った。

京浜東北線で秋葉原に行く途中まで、Kさんと一緒だったのだけど、
しばらくして腰のあたりが妙にくすぐったいことに気付いた。
何だろうと思って、満員電車の中、こっそりとズボンをめくってみる。
「わははははは」
「どうしたの、かわすみさん」
「笑えるwwwww」
「落ち着けって、どうしたの」
「腰に穴が開いてるwwww」

(※グロ注意)

寛骨が地面と衝突したときに腰の皮下組織を四センチほどぱっくり割ってしまって、
思いっきり体の中が丸見えになっていた。出血はなかったが
赤黒い筋肉だか腹膜だかがはっきり見えて気持ち悪かった。
最近、テレビドラマの「仁」を見たのだけど、
あれの手術シーンはすごくリアルだと、自分の傷口を思い出して感心した。

痛みはなくて、かゆいくらいだったのだけど、
さすがにこれは放置できねーとおもったので、
そのまま秋葉原で乗り換えて、総武線で小岩に帰り、
駅の交番に行って救急病院を紹介してもらった。
お巡りさんには最初、「喧嘩でもしたの?」と詰問されたけど、
事情を話したらなんや知らん、うけた。
傷口を見せろというのでズボンを半下ろしにして見せたら
「気持ち悪っ」
とドン引きされた。

タクシーに乗って救急病院まで向かった。
深夜の病院で7人くらいの若いナースに囲まれてびびった。

結局、五針縫ってゴールデンウイーク中は自宅で絶対安静となった。
傷口は見えなくなるよ、とお医者さんは言ってくれたのだけど、
抜糸したらしっかり痕が残っていて、
「君はケロイドになりやすい体質みたいだね」
と、すべてこちらが悪いことにされてしまった。
まあ、別に構わんのだけど。

ゴールデンウイーク中だか明けてからだか、
仕事先の先生がKさんに事の顛末を聞いて電話をかけてきてくれた。
「大丈夫ですか、息してますか」
「わ、わざわざありがとうございます!」
仕事のあとのことなので自分にも責任があると思ったそうだ。
悪いのはKさんとどじっ子の自分なのに、立派な先生だなと思った。

休み明けに仕事場に行って先生に五針縫ったところを見せた。
結構ひどい傷なので先生は面白がって見ていた。
「かわすみさん、君につけるあだ名が決まりましたよ」
「はあ、なんでしょう」
「君は今日からハリーだ」
「……」

それから一週間くらい、仕事場でみんなからハリーと呼ばれ続けた。

Image0551

元祖ロボコン。何気にリアルタイムで見てたんだよな。

« 掲載予定告知です。 | トップページ | 中国の色鉛筆 »

思い出」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1669327/47108404

この記事へのトラックバック一覧です: 傷だらけのハリー:

« 掲載予定告知です。 | トップページ | 中国の色鉛筆 »