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アニメ・コミック

2016年10月30日 (日)

昭和人情食堂No.4

明日10月31日月曜日に「漫画昭和人情食堂」No.4が発売になります。
「ごちそう編」ってことでお目出度い料理が盛りだくさんな内容になっております。
僕はなぜか「カレーライス」だけど。
巻末のコメントで「ご馳走」について語っていますので、微力ながら参戦ってことで。
全国のコンビニエンスストアーでの販売となります。
遠隔地での販売は少し遅れるようです。
北海道と島根の情報だと、週末くらいには発売になるのかな。
お忙しい中、コンビニ本をお探しくださる皆様には感謝の言葉もありません。
なんとなく手に取ってお買い上げくださったお客様にも、感謝です。
日々のお仕事の疲れを癒す、そんな漫画がいっぱい掲載されております。
何度も繰り返しお読みいただければ、これに勝る幸いはございません。
なんせ、このコンビニ本だと自分なんて若造っつーか、青二才っつーか、
「人生の諸先輩方」が思い入れたっぷりに執筆しまくってますから、
にじみ出る「人生」の味が濃いのなんのって。
自分は若輩なので、毎回かなり圧倒されております。

掲載作品について語るのは、ちょっと早すぎるかな。
巻末コメントについて。
「何かご馳走についてのコメントをお願いします」
とぶんか社のNさんからメールをいただきまして、書いた内容が、
「大みそかに父がハマチを一匹丸ごと買ってきて、それを正月中に家族みんなで食べた」
だったりします。

ハマチという言葉が関東圏では馴染みが薄いかもしれないけど、
養殖のブリ、またはブリの少しこぶりなやつ、って感じだと思います。
ブリだけにこぶり、ってか。(失笑)
自分のイメージだと、ブリの脂がいっぱいのってる奴って感じです。
これは
「養殖だと運動量が天然物より少ないので身に脂がいっぱいのっかる」
ってことらしいです。
まあ、ブリの若い奴だからってのもあるだろうけど。

このハマチが父親の大好物だった。茶わん蒸しよりも大好物だった。(過去記事参照)
今だから書けることだけど、店で出すのにお客様よりいいところを取ろうとして、
母に滅茶苦茶怒られてた。
だから、一度思う存分好物のハマチを堪能してみたかったんでしょうね。
年の暮れに「ブリか!」ってくらい大きなハマチを一匹丸ごと買ってきて、
台所じゃ狭すぎるってんで、風呂場で解体作業を始めた。
四十年くらい前の風景だけど、今でもはっきり覚えている。
風呂場を改装する前だから、小学校の四年生くらいじゃないかな。
風呂桶の横にむき出しのガス湯沸かし器がある、掘っ建て小屋みたいな風呂で、
コンクリートの台の上に簀子板敷いて、その上にウレタンのマットを乗っけていた。
ここが普段は洗い場なんだけど、そこに新聞紙かなんか敷いて、
夢中になってハマチの解体をやってた。
子供だったからなんだろうけど、ハマチはデカいなぁと頭に刷り込まれた。
ブリよりは小さいはずなんだけど、やたらデカく感じた。

これを身はサクにして刺身用、焼き物用に分け、頭とか尻尾とか、
アラの部分は乱切りにしてボウルに選り分け、大量の塩を振っていた。
こいつは冷蔵庫に保管しておいて、先に刺身から食べ始める。

ハマチの身は薄い肌色と紅い筋肉の部分のコントラストが素晴らしく、
ときどき銀色の皮が残っていたりして、この配色がなんとも食欲を駆り立てる。
イナダじゃ若すぎるし、ブリじゃ身が歳をとりすぎている。
ハマチだからこその、脂ののり具合なのだろうと、ちょっと力説してみる。
普段はお客様に出してしまう一番脂ののったところは、当然父親が食べる。
これだよこれ、こいつを俺は食べたかったと、
濃厚な脂の味に父は酔いしれたことだろう。

僕は三人兄弟の長男なのだけど、父親と一緒に紅白を観ながらハマチを食し、
「なぜに大みそかにハマチ?」
と疑問に感じながらも、父が太鼓判を押すものはやっぱりおいしいなと、
素直に関心したのでした。
今でもパブロフの犬よろしく、イナダやブリの刺身をスーパーで見かけると、
ついつい買い物かごに突っ込んでしまう。
人の好みは二親から遺伝するという、典型的な例だと思う。

ブリを正月のご馳走にするって地域は、地方になると多くなるのかな。
昔、サライって雑誌で特集記事があったと思う。
「ブリ対シャケ」みたいな感じの奴。
だから正月にブリを食べるっては、案外普通のことなのかもしれない。

正月三が日は身の方を照り焼きにして食べる。
火を通して白くなった身は味が濃くて、醤油のタレによっていっそう香ばしく、
クセになる味わいになる。人はこれを「ブリの照り焼き」という。
正月の参拝を終えて親戚周りなんかも済ませた後、
僕は友達とゲイラカイトって凧を上げてひとしきり遊んでから、
おせちをつまみながらこの照り焼きを食べたわけだ。
どうでもいいけど見なくなったな、ゲイラカイト。

で、とどめが例のアラを使ったアラ汁だったりする。
頭部を解体しているので、当然目玉の部分も入っており、眼肉は父曰く、
「大当たり!」
となる。
のちにすっぽん鍋を食べたとき、すっぽんの頭を咥えて踊り狂った自分だが、
この当時はゲテモノが大嫌いで、イワシの頭でさえ残して食べていた。
白い球が汁の中に沈んでいる状態ってのは、小学生の自分にはちょっとしたスプラッタだ。
エクソシストだ、オーメンだ、フライデー13thだ、バタリアンだ。
まあ、食べたんだけどね。長男特権というか、長男に食べさせたかった父親の気持ちは、
この年になるとなんとなくわかる。
今でも兜焼きなんかは大好きだけど、目玉をしゃぶる境地まではなかなかいかない。
「それがおいしいんじゃん♪」
と通の方はおっしゃるけれど、
目は心の窓ですぜ。眼肉を楽しむくらいが僕の限界です。

塩を抜いたアラは残った塩味も効いているけれど、
骨にくっついている身もスルリと取れて、それがなんともおいしい。
骨をしゃぶるようにしてアラの味を楽しむ。
それに、アラの味の出た汁がまたおいしいんだよな。
この汁の味は小学生の僕をすっかり夢中にさせた。
名古屋出身の僕は、みそ汁と言えば赤だしだけど、
このアラ汁の味を覚えて以来、断然白みそ派になりました。
僕は名古屋の裏切り者です。
ういろう?きしめん?
日本にはもっとうまいもんがいっぱいあるんじゃい!
まあ、ときどき無性に食べたくなるんですけどね、赤だしもきしめんも。
ういろうは食べると「こんなもんだっけ?」と物足りない気持ちになることが多いけど。

と、これが80文字制限のコメントに書ききれなかったご馳走の思い出だったりします。

他にもご馳走の思い出はあるんですよ。
母の弟さんが「名古屋の親戚はもっと結束しなくてはならない」と考え、
川隅家と奥家合同で食事会を企画したことがあって、
このときは名古屋駅前の「ロゴスキー」だったかな、ロシア料理のフルコースを食べた。
普段貧乏な自分には、「フルコースひえーーーー」
っておっかなびっくりだったけど、
カップにパイが乗っかっていて、それをスプーンで突き破るスープとか、
小学生にはずいぶんと異国情緒たっぷりの「ご馳走」だった。
ピロシキもおいしかった。
なんせ、あの時親に買ってもらった服が青かったことまではっきり覚えている。
だから、ちょっとした大冒険だったんだと思うよ。

でもこれは説明が長くなるからパス。
弟さん、つまり僕にとっては平作叔父さんなんだけど、
奥さんがハイカラな方で、
ある日近所にある一軒家の前を通ったら家がピンクに塗られていたこともあった。
僕よりいっこ下の従妹の子と妹ちゃん、弟くんの二姫一太郎だった。
この家は親戚周りでお伺いすると毎回ご馳走が出てきた。
前に「お寿司のわさびがうんたら」って書いたのはこの家の話で、
唐揚げも手の込んだやつを奥さんが作ってくれた。
二姫一太郎の家はなんか華やかだな、ってのが僕の印象。
野郎三兄弟の家とは何かが違う。
長女はやんちゃでかわいかったけど、僕の知り合いがかっさらって行った。
話を聞いたとき、なんであいつの名前がここで出てくるんだ?と、
かなりびっくりさせられた。ヤンチャな旦那とヤンチャな奥さんのベストカップルだ。
話が脱線した。

母も弟さんも、三重の山奥……ってか海沿いの山奥の熊野から名古屋に出てきているので、
「一族が一体になって頑張らなきゃ」
って思いが、当時の叔父さんの中では強かったんだと思う。
たぶん、奥さんに対する見栄もあるんだろうけど。三重県出身だけに。(もうええって)
身内で「頑張ろう」って気持ちが「ご馳走」って形になるんだろうなって、
僕は叔父さんちの料理から学んだ。
まあ、ずっと後になってからそう気が付いたって話で、
小学生の頃は「俺はあんなハゲ頭にはならないぞ!」って
奥家の忌まわしき因縁を嫌ってたけど、薄毛になればその因縁も妙に愛おしい。
まあ、まだ生えてるんだけどさ。

しばらくは漫画の解説が続きます。


2016年3月24日 (木)

告知

3月25日金曜日、ぶんか社様から「漫画昭和人情食堂」が発売されます。
そこに、読み切りで作品が掲載されますので、
コンビニ等でお見かけの折は、是非お手に取ってご覧いただけるとうれしいです。
そのままレジに持って行ってもらえるとなおうれしいです。

電子書籍でもご覧いただけるそうなので、そちらからも是非。

今回は「懐かしい昭和の食の風景」とのことでしたので、
いろいろ思い出を書き出して出版社のほうへ送ったところ、
「これ」
と言われたので、それを描いてみました。
とても個人的な内容です。
読み返したら案外明るい話になってたんで、ご容赦いただけたら幸い。

で、技術的な話。

今回はインクとGペンを使わず、ピグマで描いてみました。
紙も、いつもは市販の漫画用原稿用紙を使うのですが、
今回は近所のスーパーで買ってきたA4のコピー紙です。
そこに100円ショップで買った方眼紙を敷きまして、それに合わせてコマ割りしてます。

P1100495

これだと下書きをトレースするときとても便利。
どうせパソコンに取り込むんだから高い原稿用紙を使っても意味ないよと、
そんな感じです。

……うん、漫画の技術に興味のない人には本当にどうだっていい話だ。

2015年6月14日 (日)

いわずもがな

「鉄子の育て方」の最終話を出版社に渡しまして、一週間ほど雑用に追われておりました。

その間、六月だし、気候も良かったのであちこちぶらついたりもしました。
まあ、医者に運動しろって言われたせいもあるんですけどね。

それで、鉄子の育て方については、とても気に入った作品ではあるし、
いろいろ書いておこうかと、思ったのです、散歩しながら。

「風より疾く」の時もそうだったけど、
連載が終わってもキャラクターは頭の中で動いてますので、
いろいろ整理しておかないとなんだか落ち着かないのです。

「鉄道の企画があるんだけど、やりませんか」
と声をかけていただき、2013年の冬に講談社に出向きました。
もともとはドラマの企画だったものを、並行して漫画にする、というものです。
この時点で原作のやまもりさんの中ではかなりイメージが出来上がってまして、
ヒロインはあずさ、その先輩にかいじ、というのも、決定していました。
ドラマのキャストはあの時点では決まってなかったんじゃないかな。
一話のネームを作った時点では、神宮前さんの名前もまだなくて、
「とりあえず真田十勇士の名前を入れときます」
と仮名で進めた記憶があります。
神宮前さんは筧さんでした。
例のハンサム君にも、この時点では仮名があったはずです。
結局、名前が出てこなかったのだけど。
自分がネーミングしたのは最終回のあずさの友人だけのはずです。

かいじと神宮前さんのキャラデザはほぼ一発で出てきました。
かいじは高校の頃のクラスメートをイメージしました。
すげーいいやつ。
神宮前さんは、「丸い目で真面目な人」ってイメージ。
デザインしてから、某「究極超人」の絵柄に似てるなとちょっと思いました。

実際に役者さんが演じていらっしゃるのを見て、「あ、イメージに近い」と思ったりして。
かなり若い方ですけど。

あずさのデザインは最初はもっとお嬢様っぽかった。
髪のイメージは薄い栗毛色で、ロングヘアー、イアリングは星の形だった気がする。
まあ、あのままだったら「お馬鹿なあずさ」にはならんかっただろうな。
典型的な巻き込まれヒロインで終わっていたと思います。

編集部の方で物言いがついたので、一度書いたネームのあずさを全部修正しています。

その後、変更したネームをやまもりさんに観ていただいたら、
「ヒロイン役の女優さんに似てる」
と喜んでいただけました。
実際、小林さんはピッタリのイメージだと個人的には思います。僭越ですが。

一話のネームの時点で描き直した部分が他にもいくつかあるのですが、
エレベーター乗り場の「鉄道テレビ」のプレートの下に
「もつ焼きもーっぁると」
と入れたのはやまもりさんです。
なぜそこにこだわる?と思っていたら、ドラマの中にいっぱい出てきたので、
「そういうことか」と合点がいきました。

●二話目の「いすみ鉄道編」では、まだ脚本が上がっていなくて、
やまもりさんがドラマ用に作ったプロットを見て描いています。
ライバルの井川さくら登場。
この時点では結構若いキャラクターのつもりで描いていたのですが、
のちにドラマの全体像がわかてくるにつれ、そちらに合わせて年上になっていきます。
書き進めるうちにどんどん好きなキャラクターになっていきました。
ネームで京都弁を喋らせたりして遊んでたけど、ページ数の関係で自主的にカット。
たしか北斗星の回だったかな。

●三話目が三重県の「三岐鉄道編」。
これはドラマの脚本を見て描いたはずです。
ここであずさの動かし方がようやくわかってきて、動くままに自由にさせています。
脚本が良かったのでしょうね。
ナローゲージの鉄道は本当にかわいいので、機会があれば是非。

●四話目は三岐鉄道編の脚本にあって、切り捨てるのは惜しいと思った「駅弁」の話です。
ここで初めて熱田君が出てきます。単行本化の時に二話目で書き足してるけど。

熱田君はドラマの中ですごく重要なキャラクターで、本来なら一話目で出てくるべき、
なのですが、
一話を描いた時点では僕の中には存在していませんでした。
脚本を読んで「これは使わなきゃ」と思ったわけです。

あとでドラマになったものを拝見したのですが、やっぱり、
スタッフの思い入れがかなり強いキャラクターだと感じました。
女性上司のくだりも三十路独身男の悲哀があって、出来れば使いたかったです。

本来、局長と熱田君のお話なのですが、
漫画の局長を少し嫌な奴に描きすぎたので、神宮前さんにしました。
個人的に神宮前さんが気に入ったキャラクターだったのでいっぱい動かしたかった、
ってのもありますが。

●五話目が京急のお話。
この話は六話目で一度区切りをつけるため、やまもりさんのプロットにあった話を、
ちょこっとアレンジしています。ドラマには無い話ですね。
飯島さんのキャラクターが「京急は早い!京急は安全!」とか叫びだしたときは、
笑えてネームを描き続けられなくなった。
ペアシートのくだりが、プロットを読んだ時から頭にひっかかっていて、
そこをどうしても描きたかった。
プロットでは井川さくらが出てきて邪魔をする、みたいな感じだったけど、
ページ数の関係で割愛。

●六話目があけぼののラストラン。
ドラマの脚本がかなり熱かった。実際、ドラマの方も熱かったです。
32ページじゃとても入りきらないので、かなりアレンジしてます。

●七話目、音鉄の話。
ドラマ版を拝見してから書いたはじめての話。
そのせいか、かなりドラマ版に忠実。
というか、脚本を見ながらネームを書いたので、
名鉄のくだりとか、ドラマで変更した脚本のエピソードがそのまま出て来てます。

●八話目、青森の弘南鉄道。
これはドラマじゃなくて、テレビの鉄道番組を漫画に置き換えてます。
やまもりさんが「やりましょう!」と強烈プッシュしたお話です。

この時の鉄道テレビでのあずさの髪形がかわいかったので、最終回でまた使ってます。

●九話目、鉄道模型の話。
本来、ドラマ版の最終回のための伏線になる話なのだけど、
「相当な準備をしてからじゃないと描けない」と編集サイドと話し合って、
ここへ持ってきました。
脚本の薀蓄がすさまじかった。ドラマ版でカットされた薀蓄も使ってます。
でも、「青大将がすごい!」ってのはドラマの方が良く伝わります。
なんだあの緑の蛇。

個人的に京子ちゃんがお気に入り。

この回の井川さくらに感情移入しまくって、あのオチになったのだけど、
「実はあずさはニセプンの正体に気が付いていた」というのが伝わりにくかった。
でも自分で読み返しても大好きな話の筆頭だったりします。

●十話目、鉄道デートの話。
基本的にドラマのまま描いてます。神宮前さん回ですね。
ドラマの方の、神宮前さんと洗濯物が消えていた、という演出が大好きです。
でも、漫画だとわかりにくくなってしまうし、あの時の神宮前さんの顔が見たかったので、
ああいうオチになりました。

●十一話目、鉄道デートパート2。
これは僕がやりたがった話。ドラマを見て、「実際やったらどうなるんだろう」と、
ちょっとワクワクした。
かわすみの井川さくら大好きテンションがマックス。
ちょっと暴走しすぎたかもしれない。
ネームでは最後の1ページをかなり早い段階から描いていて、
実際のラストネームは「ちきしょう……」のページだったのだけど、
あんまりかわいそうだったので隣にマスコットキャラを描き加えた。

あすさを男装させたのは割と自然な流れ。
本当はあの登場シーンでヲタクファッションの解説がしてあって、
担当さんも写植を用意してくれていたのだけど、
自主的にカット。なんかえげつないと思った。
白い靴下は絶対だったのだけど、単行本のカラー(表3折り返し)では肌色になってる。

あずさがかいじのためにコーヒーを入れているシーンで、
担当さんといろいろやり取りがありました。
あずさがかいじのことが好きだって、言わせるかどうかって話もあったのだけど、
自分は「それは言葉にすることじゃなくて、読者が感じることだ」と考えて、
現行の形になりました。

●十二話目、「岳南鉄道編」
製紙工場地帯を7000系が走るシーンの背景を頑張って描きました。
実際に岳南鉄道に出向いて、やまもりさんと並んで写真を撮ったのだけど、
二人とも同じ○○製のカメラだったので、
「やっぱりこのメーカーは夜景には向いてないよね」
なんて話をしたと思います。
それでも、やまもりさんは伊豆急行を取材する時には、
同じメーカーの最新機種に乗り換えていて、
「夜景もちゃんと撮れるんですよ」
とすごくご満悦でした。
僕も新しいカメラが欲しいです。

●十三話目、「時刻表編」
この回については以前にブログでいろいろ語っています。
このへんになるとヒロインのあずさが勝手に動いてくれるので、
ネームを書くのがすごく楽しかったです。

●十四話目、「北斗星編」
この回のネームはいつもの二倍くらい描いて、半分に圧縮しています。
ネームに相当時間をかけているので、割とガッチリ描けてるはずです。
ラストシーンが一番好きな回。

この次の回のために編集部で打ち合わせをするとき、
やまもりさんに渡された原稿のコピーを見て、
白い雪が真っ黒になっていたため、あわてて修正しました。
パソコン上で雪のスクリーントーンを自分で作って、
それを降らせていたのですが、
コミックスタジオ形式のファイルをフォトショップ形式に変換するとき、
白いトーンがすべて黒く変換されたみたいです。

あと、実際にやまもりさんと二人で北斗星に乗って取材をしました。
札幌では自分は一人で雪祭りを満喫していたのだけど、
やまもりさんは北海道の雪の原野で鉄道写真を撮っていらっしゃいました。
この人、ほんまもんや。

●十五話目、「鉄道写真編」
ついにきたか!って回。広田先生の許可をいただいて、
作品をトレースさせていただきました。
アシさんが半分、自分が半分て感じ。
アシさんはパソコン上ですべて出来るのですが、
自分はトレーシングペーパーを使って、ピグマでなぞってます。

この回の一部が岳南鉄道編とリンクしていますが、
岳南鉄道編を描いた時から、どこかで使おうとずっと思ってました。

あと、個人的なことだけど、
この回を執筆中に鼻血がとまらなくなって、
病院に駆け込み、入稿がかなり遅れました。
関係者の方、ごめんなさい。

●十六話目、「えちごトキめき鉄道編」
この回の横見さんがすごく好き。
ご本人の行動をなぞってるだけなんだけど、
すごく漫画してる。

●十七話目、「伊豆急行編」(まだ掲載されていないので、読みたい方だけ)
伊豆急行を取材させていただいて、帰りに三人でリゾート21で帰るとき、
なぜかビールで乾杯!みたいな空気になりました。
担当さんが勧めるので、自分も結構飲みました。
ことの始まりは、やまもりさんが美味しそうにビールを飲み始めたことにあります。
すげー美味しそうに飲んでるから、担当さんが我慢できなくなった。
それからは親父ギャグのオンパレードで、面白かったから帰ってからメモに残してます。
まあ、ブログにはアップ出来ないシロモノですけど。

最終回ってことですが、企画が企画だけに自分にプランがあるわけでもなく、
ただ、キャラクターに好き勝手をさせたって感じです。

思いのほかあずさが動きまくって、ネームを描くのがかなり楽でした。

そのネームを描いてる途中、友人の訃報があって、
その子のことをいろいろ思い出しながら描いている部分もあります。

ラストシーンは、鉄子の育て方のドラマの初期プロットにあったエピソードで、
編集部でやまもりさんたちと打ち合わせをしているとき、
「あれを使いたいです」
と提案しました。

以前、男三人で青森までプチ旅行をしたとき、
深夜バスで朝の東京に戻ってきたのですが、
名古屋の友人はそのままアレを撮影するために、静岡の方まで行ってしまいました。
江ノ電乗ってから行くって言ってたっけ。

そのことがずっと頭に残っていたので、
アレをラストシーンで使う、という発想になったのだと思います。

あと、滅茶苦茶どうでもいいことだけど、
この回の人物の目は全部ピグマで描いてます。
その方が目が印象的になるんじゃね?と思いつき、ちょっと試してみました。

以上、長々と作者語りをしてしまいました。言わずもがななことなのですが、
なんか語りたかったので語ってしまった。
自分は、この作品がかなり気に入っているというお話です。

2015年3月12日 (木)

「鉄子の育て方」告知

久しぶりにブログ更新。
本当は今描いてる漫画についていろいろ書きたいのだけど、
昔、知り合いで「作者は作品を語ってはいけない!」
と言ってる人がいまして、もう25年も前の話なんだけど、
自分が描いたものについて語るのは、なかなか恥ずかしかったりもします。
……うん、久しぶりにキーを叩いたらミスタッチしまくりだ。

ドラマ版「鉄子の育て方」の告知です。
メ~テレさんで再編集版の新しいのが放送されるとのことです。
それと、テレビ大阪でついに放送決定!

以下、引用。

▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼


3月20日(金)メ~テレ(名古屋テレビ)で1時44分~放送の2時間特番を放送します。

「鉄子の育て方 スペシャル~レジェンド鉄オタ暴走篇~」

↓(メーテレサイト)
http://www.nagoyatv.com/tetsuko/special.html

今回は、ハイブリッドキャストという新しいデータ放送をやります。
スマホにアプリをダウンロードするとスマホがテレビの端末になる感じです?
(うまく説明できませんが)
ドラマの放送中にTwitterでハッシュタグ「#鉄子ドラマ」を付けてつぶやくと、
ハイブリッドキャスト対応テレビで、貴方のツイートが紹介されるかも!
リアルタイムでドラマの感想を大募集します!



テレビ大阪での放送が決まりました。

4月7日(火)スタート

毎週火曜25:35~放送 

▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲

せっかくなので一番新しい時刻表編について語ってみます。

月刊ヤングマガジン誌上に掲載された「鉄子の育て方」第12話。
昨年の暮れに静岡の岳南鉄道を取材させていただいた折、
原案のやまもりさんが「時刻表編やりましょう!」
と、いつものように満面の笑みを浮かべて提案なさったのです。

この頃はドラマのエピソードからは離れて、ほとんどオリジナル展開なのですが、
基本的なアイデアは原案のやまもりさんが提供してくださっているものです。

それで、12月の末には「こんなお話」というアイデアをいただいたのですが、
一か所だけ、すごく納得のいかないところがあった。

「時刻表子ってなんですか」

担当さまは「え?」って感じで、
「今回は完全に架空のキャラクターだし、とりあえず仮の名前じゃないのかな」

「時刻表子じゃ駄目です!これじゃ描けません!」

「えーーーーー」
って感じで、年末のクソ忙しいさなかに、新しい名前を
やまもりさんに考えていただきました。

「安中榛名ってやまもりさんがつけてくださいましたけど……また駅名ですね」
「榛名……いい名前ですね!この子はきっと美人に違いありません!」
「……そうなの?」
「黒髪のロングヘアーで、背のすらっとした美人さんです!」
「……」

というわけで、なんとなく二郷あずささんの学生時代の話がやりたかったので、
同じ大学の出身、という設定になり、
それなら、ミスコンに出るんじゃないの?となって、

「二郷あずさ、ミスコン不戦勝の屈辱」

という導入部になりました。

時刻表対決のネタは、やまもりさんが作ってくださったもので、
「かなり大変でしたよー」
とのことです。

それで、北斗星で女二人がデュエットに乗る、というオチになったのですが、
担当さんの、
「じゃあ、次は北斗星ですね」
の声で、次の回は北斗星のお話に決定しました。

御存じのとおり、北斗星は3月で定期運行が終了となります。
当然、チケットの入手は難しかったみたいですが、
原案のやまもりさんがデュエットを押さえてくださいました。

で、乗ってきましたよ、北斗星!

ということで、取材日がちょうど札幌雪祭りの最終日だったので、
何枚か写真を撮って来ました。
……この同じ時刻、原案のやまもりさんは、北海道の原野で鉄道写真を撮っていたそうです。
人間のあり方として正しいのはやまもりさんだと思います。

P1080219

でけぇ。

P1080243_2

レオナルド・ダ・ヴィンチの最後の晩餐……嘘。

P1080185

なんだか北海道っぽい。

P1080188

野生の味?昔、イノシシを食べたときの歯ごたえを思い出しました。
食べた後、串をどこに捨てていいかわからず、
地面はつるつる滑るし、子供にでも刺したら洒落にならんと思い、
ずっと胸に抱え込んで歩いてました。
お昼どうしようかと思ってたけど、屋台を巡り歩いているうちに
お腹がいっぱいになってしまった。味噌ラーメンおいしかった。

P1080265

当日のお昼の気温は2℃。最終日という事もあって、
ところどころで崩壊が起こってました。

P1080171

そんなわけで、一番見たかったスターウオーズも、
ストーム・トルーパーの上のあたりが撤去されています。

P1080256

あと雪ミク。

以上です。20日発売の月刊ヤングマガジンを、よろしくお願いします。




2015年1月 4日 (日)

2015年です!

新年あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

 1

まず、情報。
昨年末に「大使閣下の料理人」のKPCが発売になっております。
コンビニ等で手軽に大使閣下のコミックが楽しめる再編集版で、
何年か前に発売になったものがドラマに合わせて再発売になりました。
ドラマのストーリーと重なる部分もありますので、
ドラマで興味を持っていただいた皆様には、手に取っていただけるとうれしいです。

あと「大使閣下の料理人」の第一巻がネットの本屋さんで無料で読めます。
大使閣下の料理人て、一巻あたりのページ数が結構多めで、
最初の頃はきちんと一巻でお話がまとまるように担当さんが配慮してくれたので、
お気軽にダウンロードして楽しんでいただけるんじゃないかと思います。
なにしろ無料ですから、大出血サービスです。ビバ、講談社。
(2015年1月現在)

現在月刊ヤングマガジンで連載中の「鉄子の育て方」ですが、
第二巻が新年1月6日に発売になります。

Index
ドラマと同じエピソードが半分くらいで、残りの半分が原案の山守さんのアイデア。
この漫画の魂は山守さんの鉄道愛によって作られています。
僕も取材にいっぱい行きまして、青森の弘南鉄道とか、描いてて燃えました。

単行本の発売の販促ってことで、神田の書泉グランデ様に色紙を描かせていただきました。
たぶん、鉄道コーナーにあるんじゃないかなと思います。

 2

昨日ドラマの「大使閣下の料理人」が放送になりまして、僕もリアルタイムで観てました。
すごく面白かったです。
出演者の皆様とスタッフの方々に「いいドラマをありがとう」と心から伝えたいです。

「ホアがいないじゃん!」
という意見もあるようですが、ドラマが昼ドラのようにドロドロにならないためには、
ナイスな判断だったと思います。
なにせ、お正月のお茶の間で家族みんなで楽しんでいただくためのドラマですから、
不倫を匂わせる展開は良くないと思います。(まじめ)

ホアは僕にとっても特別なヒロインですから、
忠実に再現して日本中の女性から総スカンを喰らうのも嫌ですし。

ドラマについては、岩手の友達からこんな写メを送っていただきました。
岩手日報のテレビ欄で大使閣下と鉄子の育て方が並んでるよと。

201501030725000

……裏番組でぶつからなくて良かったと、ちょっとホッとしてみたり。

 3

正月は名古屋に帰ってました。
外出した時にカメラを持って行かなかったので、写メで撮った名駅からの風景。
高島屋の11階三省堂から見えた「大名古屋ビルヂング」の跡地に建設中のビルです。

Image0611

このビルの正面に「大名古屋ビルヂング」とド派手な看板を付けてくれることを希望。

名古屋に現在住んでいない人間が言うのも勝手ですけど、
名古屋はダサかわいいのが売りだと思うのです。
スタイリッシュさでは東京や横浜にはかなわない、
コテコテ度では大阪には太刀打ちできない。
「うわダサ!(はーと)」って感じで、名駅前に郷土3英傑(信長、秀吉、家康)の像を、
リオデジャネイロのキリスト像なみにそびえさせていただきたい。
その足元で屋台が味噌おでんやあんかけスパを売ってこそ、
「名古屋だぎゃ~~」
って感じがします。僕が住んでた頃はあんかけスパなんてなかったけど。

Dr.スランプのアラレちゃんが「んちゃ!」ってやってる像でもOK。

そういえば、東京の自分ちの近所のスーパーで、
リアルなアラレちゃんが歩いているのに遭遇しました。
前髪ぱっつんで黒メガネの女の子。
それが買い物カゴをもって歩いている。
なんじゃこれはと思ったら、その日はハロウィンでした。

リアルなアラレちゃんはかわいいとオジチャンは思ったよ。



2014年11月 4日 (火)

ドラマ化!

●大使閣下の料理人

1998年の六月だったかな、読み切りの「前菜」がモーニング誌上に掲載。
原作は当時公邸料理人だった西村ミツル先生。
あの頃のモーニング編集部はそば屋の上にあって(かなり広いところですよ)
江戸川区から総武線と地下鉄を乗り継いで打ち合わせに行くと、
担当さまが国際電話で西村さんと打ち合わせしていたりしました。

読み切りの時点では僕はまだ29歳で、ギリギリ二十代。
描き終った頃に30歳になっていました。
29と30歳じゃえらい違いだ。

あ、ちょっと思い出した。
読み切りのカラー原稿を上げて、
江戸川区の「モナリザ」という喫茶店まで新人の副担当さまにおいでいただき、
そこでチェックしていただいたのだけど、
まだ新人の方ですから、自分のつたない原稿を見て、
「わぁーー!きれいですね!」
と素直に喜んでいただけたのが、なんかうれしかった。
普通、そんなに褒めてもらえない。

そこから8年間、連載を続けさせていただいた「大使閣下の料理人」が、
フジテレビ様でドラマ化していただけることとなりました。
新春1月3日の土曜日、お正月のスペシャルなドラマです。

詳細はこちらのホームページで。

●鉄子の育て方 第9話が月刊ヤングマガジン誌上に掲載されています。

ずいぶん日が経ってしまいましたが、現在のお仕事の話。
「鉄道模型編」
これはドラマの「鉄子の育て方」で既に放送されておりまして、
僕もこの脚本に沿ってコミカライズしております。

ドラマでは秋葉原の鉄道模型のお店「ポポンデッタ」様で
あずさがNゲージを堪能する、というお話でしたが、
僕も原案の山守さん、担当さまと一緒に秋葉原まで行って取材をさせていただきました。

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「ポポンデッタ」の皆様、当日おいでのお客様、ご協力ありがとうございました。

それで、Nゲージですよ。

個人的な話ですが、僕が小学二年生の時だったかな、
水野君という友達がNゲージをもっておりまして、
一緒に模型を走らせた思い出があります。
水野君はなんというか、お金持ちだったな。廊下に少年サンデーが積んであって、
その山のような雑誌を漁って楳図かずお先生の「まことちゃん」を読んだ記憶があります。

それはともかく、Nゲージには少年時代の思い出がありますので、
この取材はとても楽しかったです。
当日はプロのモデラーの矢幅さんにジオラマの解説までしていただいて、
嬉しいやらもったいないやら、テンションあがりまくりでした。

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で、ジオラマの写真。ドラマや漫画で紹介したとおり、
実際に車両を借りて走らせることが出来ます。
このジオラマはリニューアルのため、年内には新しいものに取り換えるとか。

2階建てのジオラマはポポンデッタの代名詞なのです。
2階がビギナー用、1階が上級者向け。
漫画では「ゴハチの京子」という天才女子高生コレクターが2階の席に座っています。
演出上、しゃーないのです。
あと、VIP席なんてものはありません。漫画の演出です。

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こちらの橋はドイツ製だそうです。
実際にある橋の図面から作られたものだそうで、輸入物ならでは。
漫画の中では吹き出しの都合上、反転して使わせていただきました。
……改変ばかりしているな、自分。

第9話は36ページで、いつもより4ページ多くいただいたのですが、
ものがNゲージですから、描きたいものがたくさんあって、
かなり押し込みました。ご一読いただけたらこれに勝る喜びはありません……

などと殊勝なことを書きつつ、次は「鉄道デート編」です。
こちらもドラマで放送された楽しいお話なのですが、
なんというか、鉄道ヲタクはすごいなと、回を重ねるごとに唸らさせられます。

11月20日発売の月刊ヤングマガジンに掲載されますので、
覚えていてもらえるとうれしいです。


2014年9月25日 (木)

弘南鉄道の取材をさせていただきました。

現在発売中の月刊ヤングマガジンに
「鉄子の育て方」第9話が掲載されております。

今号のヤンマガの表紙は都丸紗也華さんなのですが、
その隅で鉄子の主人公、あずさが同じポーズをしています。
……デザイナーさんが狙ったのでしょうか。
狙ったのなら、ありがとうございます。ちょっとうれしい。

さて、前回のブログでも触れましたが、今号は青森県の弘南鉄道が舞台です。

私鉄の電気鉄道会社としては最北端だそうです。
すぐ北側にストーブ列車で有名な私鉄の津軽鉄道がありますが、
あちらは私鉄の旅客鉄道会社として最北端だそうです。非電化ってことです。

僕は雨男でして、取材に行くとベトナムで雨に降られたり、
石垣島で台風に遭遇したり、いすみ鉄道の取材で歴史的な豪雪にあったりするのですが、
弘南鉄道さんの取材では、見事に晴天に恵まれました。

移動中のタクシーの運転手さん曰く、弘前にしてはかなり暑い日だったそうです。
それでも東京に比べたらちょっと涼しかったんですけど。

「でもねぷた祭の期間中には毎年必ず一度は雨が降るんですよ」

とのことです。祭の前日で良かった良かった。

Hirosakijyou

弘前城天守。

担当さまが「小さいね」といっておられましたが、この天守は本丸辰巳櫓だったものを、
江戸時代に改装したもので、弘前城の本来の天守は焼失しております。
それでも、櫓として1600年代には作られていた年代物で、
現存する12天守の一つに数えられています。重要文化財です。

弘前城は本丸や二の丸、三の丸までが「弘前公園」として残されており、
城好きマニアにはそこがたまらなく面白いと思われます。
そして何より、桜の名所だったりします。
自分は小学館のサライという雑誌を四半世紀近く買い続けていますが、
桜の花見特集などではほぼ常連さんと言っていいくらいです。

自分が行ったときは桜の開花時期ではなかったですが、
公園内で担当さんと迷子になってあちこち歩き回ったので、西の丸の蓮池あたりも、
見ることが出来ました。モネじゃないけど蓮の池ってなんか癒されます。

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弘南鉄道大鰐線、中央弘前駅。

昭和の香りを残す古い駅舎です。昭和40年代の昭和日本を覚えている身には、
ひたすら懐かしい感じがします。

ここから7000系で移動します。
つり革が東急時代のままなのは漫画で描いた通り。

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津軽ってことで持ち手のところが赤く塗られてリンゴになっています。
これ、地元の方には好評だそうですが、鉄道ファンには複雑な想いの方もおられるとか。

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津軽大沢駅。
こちらの車両基地に、6000系が二編成おります。
業務部の中田さんに御案内いただきました。

このツーショットは取材した八月が最後なのだそうです。

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さて、漫画の中では弘南鉄道の6000系を東急の旧6000系に戻すという、
「そこまでやるの」って感じのエピソードを紹介しました。
これは四年くらい前に鉄子原案の山守さんが担当なさった番組で、
実際に行った出来事だったのですが、
弘南鉄道で雪よけのためにつけられた銀色のスカートも、
「東急時代にはなかった」
という理由で黒く塗りつぶされました。

さて、ではその後どうなったかといいますと、
取材で来たらみんな黒くなってました。

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「テレビの撮影で黒く塗ったら、整備の方で他の車両も黒く塗ってしまった」
そうです。

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銀色に輝くステンレスの勇姿。
ボコボコのお弁当箱とあずさはあきれてましたけど、
いかにも機械って感じのこの面構えは、個人的には結構好きです。

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取材中、いつの間にか方向幕が「渋谷」に変わっていました。
東京からいらした「十人のメンバー」の一人の方のサービスです。

漫画の中にもご登場いただいて、クルクルと方向幕を回しておられます。

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「桜木町」の方向幕の6000系……ここだけ昭和の東京になってます。
貴重なショットだね。僕のおんぼろカメラじゃもったいない。

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ラッセル車。鉄人28号って感じの面魂です。

車内の取材や基地内部の取材をさせていただいて、その帰りにふと振り向くと、
6000系に「急行」の表示板がついてました。

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芸が細かいというか、本当に何から何までありがとうございます。

取材が早く終わったので弘南線の方にも乗って来ました。
僕が前の日に「田んぼアート駅ってなんですか」と発言したせいかもしれません。

……とてもカメラに収まりきれない、巨大なサザエさん一家の絵がありました。
Sazae_2

今回の取材でご協力頂いた皆様、本当にありがとうございました。

2014年9月20日 (土)

「鉄子の育て方」8話掲載です。

9月20日発売の月刊ヤングマガジン誌上で、
「鉄子の育て方」8話目が掲載されています。

弘南鉄道編になります。

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青森県弘前市の弘南鉄道に行って、大昔に東京で走っていた車両を復活させる、
そういうお話です。
復活させるのは東急電鉄の初代6000系。
思いっきり「昭和」の空気を感じさせる、懐かしい感じの車両です。

P1060056_2

既にお読みになった方はお気づきかもしれませんが、
この漫画の中で実現したプロジェクトは、4年くらい前かな、
原案の山守さんが担当された鉄道番組の中で実際に行われたものです。
このプロジェクトに関わった皆様にとっては、鉄道魂を揺さぶられる体験だったそうで、
「これをやりましょう!」
という山守さんの熱い気持ちを受け、今回コミカライズという運びになりました。

出演者が「女性化」しているのはいつもの通りです。

取材が行われたのは8月の頭で、担当さまと山守さんとご一緒して、
青森県の弘南鉄道まで行ってきました。

弘前は賑やかな街でした。なんでこんな賑やかなんだろうと思ったら、
「ねぷた祭」
が行われる時期と取材の時期がたまたま重なっていたのです。
本当にたまたまです。
ねぷた祭が見たくて弘南鉄道編をやった訳ではありません。

ねぷた祭りはとても勇壮で面白かったです。

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弘南鉄道の取材についてはまた次にご紹介できればと思います。

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9月24日水曜日に、ドラマの「鉄子の育て方」のDVDが発売されます。

詳しくは月刊ヤンマガ誌上に「カラーページ」で紹介されております。
筋金入りの鉄道ファンがDVDボックスを作ったらこうなりました、ってくらい、
おまけから何から、凝りに凝りまくっております。

ちょっと前に山守さんから特製ブックレットの見本を見せていただき、
「こんなブックレット見たことないです!」
と興奮して、そのまま自分のカバンに入れようとしたら止められました。
作画資料にも使えそうな、すぐれものです。

それにしても情報がすごくいっぱい入ってるカラーページですね。

2014年9月19日 (金)

ドラマ「鉄子の育て方」の総集編が放送されます。

中部地方限定のお話ですが、
本日メ~テレ様にて、「鉄子の育て方」の総集編が放送されるそうです。
以下、詳細。

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ドラマ「鉄子の育て方」の2時間総集編が、メ~テレ(名古屋テレビ)で放送決定!
9月19日(金)25:44~27:39(115分)
古厩監督が自ら再編集!!映画のような「鉄子の育て方」が観られるはず!
DVD発売を直前に控え、メ~テレが金曜の夜にやってくれます!!

就職活動に失敗した女の子“二郷あずさ”(小林涼子)が、鉄道番組専門放送局の女子アナとして活躍する物語。ただ、局員&取材相手は全員鉄ヲタ。果たして“あずさ”は女子アナとしてやっていけるのか!?

愛知・岐阜・三重の方は要チエック!!
http://www.nagoyatv.com/tetsuko/index.html

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……なんか、年末の大河ドラマの総集編を思わせるような、
おっきな話になっています。

ご覧いただける方は是非、チャンネルをメ~テレ様に合わせてみてくださいませ。

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JR五能線にて、キハ48系。
このカラーリングが妙に気に入って、
何枚か写真を撮って来ました。

場所は鰺ヶ沢駅です。

長い停車中に朱5号塗装のキハ48系がやってきました。
国鉄時代のカラーリングを再現しているそうな。
こっちもいい感じ。

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2014年7月11日 (金)

激辛

暑くなってくると辛い物が食べたくなります。
先日、担当さまから高級中華店の自家製「食べるラー油」をいただきまして、
これがいかにも「高級中華」っぽい香りだったので、

「これで麻婆豆腐を作ったら高級中華にならね?」

と思い立ち、作ってみました。
もっとも、甜麺醤(テンメンジャン)のかわりに名古屋の赤味噌使ったけど。
で、その結果、香りだけは超一流の麻婆豆腐が出来上がりました。

あんまり辛くなかったけど。

身近な食材で作れる「辛い物」には限界があります。
スコピル値の限界に挑もうとすれば、本場のハバネロでも輸入するしかない。
あとは、専門店に行く手もあります。

昔、近所のラーメン屋のオーナーが代わりまして、中国の方になりました。
で、それまでおいしかった肉入りタンメンが、すごく不味くなりました。
それがもう、同じ店とは思えないくらい不味くなったのだけど、
そのかわりに担担麺が恐ろしく辛くなりました。

ある夏の日、こんな暑い日はパーッと汗でもかこうかと思い、
「担担麺」
と注文を入れたところ、
「辛さはどうするか」
と中国人の奥さんに聞かれました。少し小太りの四十くらいの人。
僕は迷わず、

「一番辛いの」

と注文したのだけど、
「本当に辛いよ、普通のおススメよ」
と言われ、ちょっと躊躇しました。
本場の人に言われるとさすがに怖い。

で、普通の辛さの汁入り担担麺が来たのだけど、
これが、今までの人生でいちばん辛いんじゃないかというくらい、辛かった。
どうやったらあんなに辛く出来るんだろうってくらい辛かった。
こちとら、豆板醤程度なら瓶の半分くらい投入しても大丈夫な人なのだけど、
その自分が汁をまったく飲むことが出来ませんでした。
レンゲでスープをすすろうとするとシャックリが飛び出しそうになります。

「これは普通にしといて正解だったな」

と思いました。悔しいけど、食べれないんじゃ意味がない。
あとから店に入ってきたサラリーマン風の客が同じものを注文して、
やっぱり奥さんにオーダー変更させられてました。

店を出るとき、なにげに苦戦する彼を観察してから勘定を済ませました。
サラリーマンが汗だくになって麺と格闘している。
「頑張れ」
と皮相な笑いを浮かべてしまった。

で、そのうちまたチャレンジしようと思っていたのですが、
その店は数か月ののちには店じまいし、
今は外装はそのままで設計事務所かなんかになってます。

台湾に取材に行ったときホテルで食べさせてもらった四川料理も辛かったです。
特にレバーの入ったスープが超激辛でした。
一緒に連れて行ってもらったアシスタントの方で、
辛い物が体質的にまったく駄目な人がいたのだけど、
「舐めるだけでも一生の思い出だよ」
と無理に食べてもらったり。
この方は本当に辛い物が駄目な人でした。
そういえばこのブログに出てきた王蟲の置物は、
彼がうちの職場を辞めるときにプレゼントしてくれたものだっけ。

最初は「なぜ王蟲?」と思ったけれど、何年も置いてると愛着が湧きまくりです。
撫でてると手の平が刺激されてとても気持ちいい。
なにしろ、セラミック刀の刃が欠けるほどの強度ですから。

で、その彼は
「カレーとかは好きなんですけど、辛いものを食べるとお腹が壊れるんです」
というタイプの方でした。
「へー、カレーが食べられないって人生すごく損してるよね」
と自分も言わんでいいことを言ってしまったのだけど、
「そうでもないですよ」
とニコニコしておられました。カレーが駄目なら他にもっとおいしいものを食べればいい。
そういう、ポジティブな考え方の人でした。

自分もそれなりに歳をとって同じような考え方になりつつあります。
出来ないことをくよくよ考えるより、出来ることを楽しもう、
絵が描けないで苦しむより、描ける範囲で楽しくやろう、
……四十歳を越えたあたりでそんな考え方になりました。
でも、当時の彼はまだ二十代じゃなかったかな。
辛い物がまったく駄目というハンディが、彼を老成させたのかもしれません。
いや、さすがに考えすぎだな。

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森へお帰り……

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神宮前さんに失礼なことをしているゴジラ。