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旅行・地域

2018年9月 9日 (日)

富山


 1

師匠「富山で富山ブラック食べてきた」
弟子「北陸にいらしてたんですか。地方名物ラーメンでもけっこう有名な奴ですよね」
師匠「ハンパねぇ。まさに戦う漢のラーメンだった」
弟子「漢と書いておとこですか。なぜかIMEで変換できてしまう……」
師匠「元が肉体労働者のためのラーメンだからね。もりもりゴハンを食べるための麺」
弟子「なんか強烈そうですね」
師匠「インパクトはあるから好き嫌いがはっきりと分かれるんだ」
弟子「ほう」

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師匠「とにかくスープがしょっぱからい。間違って飲まないためにレンゲが出てこない」
弟子「え……スープを飲んじゃダメなんですか?」
師匠「大ぶりな麺と具にスープをからめて、ゴハンと一緒にガーーーっとかきこむ」
弟子「それは……ダメな人にはダメでしょうね」
師匠「個人的には結構アリな味だった」
弟子「高血圧の人がそんなもん食べたらヤバいでしょうに」
師匠「ゴハンが食べたくなる強烈な味で、僕はおにぎりを頼んで失敗だった」
弟子「昆布のおにぎりもしょっぱそうですね」
師匠「剣道三段のIさんに突っ込まれた。彼はちゃっかりゴハンを注文してたんだ」
弟子「ああ、知ってたんですね、ゴハンが必要なんだって」
師匠「僕らの前に注文してた女性客二人は一口食べて早々にギブアップしてた」
弟子「名物ラーメンだからって食べてみたらしょっぱすぎて完食できなかったんですね」

師匠「石川県の先輩は断言していた。あんなのはラーメンじゃないと
弟子「富山と石川だと微妙な対立とかがありそうですね」
師匠「京都に近い方がより洗練されているらしい」
弟子「それはまた……微妙ですね」
師匠「先輩もギャグで言ってたんだけどね。石川の方がラーメンはうまいと」
弟子「京都に近いから?」
師匠「そう。まあ、富山は薬売りの伝統があるから商売が上手いのは認めるって」
弟子「恐るべし京都理論」

師匠「石川県からすると福井県は京都に近すぎてお高く留まっているらしい」
弟子「地方というのはどこもかしこも妙なところで対立しているんですね」
師匠「いや、完全にネタだと思うんだけどね」

弟子「その理論だと愛知県よりも岐阜の方が洗練されていることになる」
師匠「名古屋人として言わせてもらうけど、それはある意味正しい」
弟子「認めちゃうんだ……」
師匠「岐阜は小京都だけど名古屋はまさに大名古屋。名古屋以外の何者でもない」
弟子「強烈な自意識ですね」
師匠「名古屋人は洗練なんてされとらせんがね」
弟子「洗練されてないことを自虐的に喜んでいる……」

師匠「実家の母に最近の名古屋はどうかと聞いてみたら」
弟子「はい」
師匠「東山動物園のイケメンゴリラに専用の部屋が作られたとかなんとか」
弟子「へ?」
師匠「ほら、一時全国区の話題になったじゃん、イケメンのゴリラ」
弟子「ずいぶん前にそんな話題がありましたね……まだいるんですかあのゴリラ?」
師匠「いる。今でも地元の人気者だったりする」
弟子「大半の日本人はもう完全に忘れてますよ」
師匠「僕も忘れてた。だから母がゴリラの話を始めたとき、何のことかと思った」
弟子「名古屋では旬な話題なんだ……」

師匠「うすうすは名古屋人もわかってるんだよ。今さらゴリラもないでしょってのは」
弟子「ですよね。一発ギャグがたまたま全国区になっただけだし」
師匠「でもそこでゴリラのことを忘れるのは、名古屋人らしくない」
弟子「ダメなんだ」
師匠「むしろ、ネタを引っ張りまくって全力で突っ込み待ちなのが名古屋」
弟子「えーーーー(笑)」
師匠「京都人に無粋だと嘲られ、江戸の人間にはイケてねえと蔑まれる……」
弟子「ダメじゃん」
師匠「でもそれがいい」
弟子「よくないでしょ!」

師匠「そこで京都になろうとか東京になろうとか、無駄なことをしないのが立派なのだ」
弟子「……そうかぁ?」
師匠「洗練を拒絶してさらなる混沌へと自ら堕ちていく」
弟子「堕ちるんだ」
師匠「洗練なんてもんはお公家さんにやってもらえばいい。むしろ文化のるつぼと化す」
弟子「名古屋名物台湾ラーメンアメリカンですね」
師匠「かっこ悪いことも徹底すればある意味カッコいい。そういう人間に私はなりたい」
弟子「決意表明になってるよ」

師匠「いや、ホントのところ、僕は名古屋のそういうところが大好きなんだ」

 2

師匠「帰りは長野と千葉の友人と北陸新幹線に乗って東京方面に移動」
弟子「おっさん三人でにぎやかなことで」
師匠「長野さんがサーモンアレルギーで猫が苦手なんだと三十年越しで初めて知った」
弟子「身近にアレルギー体質の人って結構いるもんですね」
師匠「千葉さんが富山名物ます寿司の切り落としを燻製にしたのを食べてたんだ」
弟子「ます寿司ジャーキー」
師匠「おいしかったから長野さんにも勧めてみたら、食べれないことが発覚した」
弟子「サーモンって脂が独特で苦手って人は多そうですね」
師匠「トロサーモンとか耳元で囁いたら悶絶しそうだ」
弟子「でも案外この手のアレルギーの人って、それが残念だとは思ってないのだな」
師匠「へえ、サーモンが好きなのって、温かい目で見守られてしまった」

弟子「猫は?」
師匠「娘さんが猫を飼いたいというのを、全力で阻止したんだって」
弟子「おやまあ」
師匠「僕も千葉さんも知らなかったけど、名古屋の鉄オタさんは知っててネタにしてた」
弟子「学生時代に撮影したヒーロー映画にしっかりそのネタが使われてたと」
師匠「長野さんのシーンで猫の鳴き声が入っていた」
弟子「三十年越しで明かされる真相ですね」

師匠「千葉さんも鯖缶が大好きだと発覚した」
弟子「最近ブームになってスーパーの棚から消えてしまったんですよね」
師匠「買い占めてる奴がいるんだ」
弟子「毎日食べると中性脂肪を減らせるとかなんとか」
師匠「千葉さんもその手合いか!と身構えたら、いや違う、ブームの前からだと」
弟子「師匠と同族ですね」
師匠「そうそう、ちょっと前まで百円で買えてたのに倍近い値段になってまったがねと」
弟子「……どちらの方言なんでしょうか」
師匠「千葉さんは千葉と名古屋と福岡と盛岡の方言がごしゃらっぺしてるんだ」

弟子「今回も名古屋の鉄オタさん主催の鉄道の旅ですが、風景はないんですか」
師匠「ずっと雨だったんだ。晴れ男がいるってのにさ」
弟子「それは残念ですね」
師匠「いや、名古屋の鉄オタさんが作った旅行行程がガチの乗り鉄仕様だったから」
弟子「ずっと乗り物の中だったと」
師匠「まるで雨が降ることを予知していたようで、やったぜ!って得意そうだった」

弟子「次の旅行は晴れるといいですね」
師匠「だね」

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